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7.152022
長押(なげし)
長押とは鴨居上部に取り付く化粧材のことで、
一般的には内法(うちのり)長押をさします。
他には、柱最下部の地覆長押、窓下の腰長押、
天井と内法材との間の壁に取り付ける蟻壁長押、
天井廻り縁の壁の下に取り付ける天井長押などがあります。
成(見付け寸法)は柱幅の8/10、
柱からの出(胸の出)は1/7を標準とするそうです。
今回、客殿は柱幅120mmに対して、長押の成は102mm(8.5/10)
本堂は柱幅210mmに対して、長押の成は180mm(8.57/10)
断面は台形で、「長押挽き」と呼ばれます。
古くは軸組を引き締める構造材としての役割があったそうですが、
近年は装飾材としての役割の方が大きくなっています。
本堂の長押は無垢材で、裏面には鴨居にビスで取り付けるための
座彫り加工がされています。
また、柱や束には長押彫りを施し、
端部は雛留め、入隅はメチ入れ相欠ぎ留めにするなど、
大工さんの技術が光る、とても繊細な作業です。
↑雛留め
↑メチ入れ相欠ぎ留め
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