中井工務店の不動産事業Ⅰ

2026年5月27日

なぜ中井工務店は不動産業を始めるのか
このたび弊社では不動産業の資格を取得し、今夏をめどに不動産の取り扱いを開始する予定です。

■ 増え続ける空き家
市内の至るところで放置されたままの空き家が増えてきています。庭木は伸び放題で、屋根は傷み、雨が入り、やがて人が住めない状態になり、この町の風景が少しずつ崩れていく。
丹波篠山で商いをする者として、そういう情景をただ見ているだけでよいのだろうか。そんな思いが強くなっていきました。

■ 流通しない家があるという現実
古民家は人気があります。市内でも立地の良い物件は価格も上がっていますが、少し不便な場所にあるというだけで本当はまだ活かせる家なのに、正しく価値が伝わらず、誰にも選ばれないまま残っていることも多く、その姿を見るたびに、「もったいない」という言葉では足りないある種の悔しさも感じていました。しかし、「工務店」だけではその“流通”の部分に関わることができない現実がありました。

■ 新築価格の上昇という壁
度重なる物価高騰により、新築住宅の価格は今もなお上がり続けています。「本当はこのくらいの家を建てたい」そうおっしゃるお客様に、価格面で十分にお応えできない場面も増えてきました。それが正直に言って悔しい。だからこそ私たちは、『中古物件+リノベーション』という選択肢をもっと自然に提案できる環境をつくりたいと考えました。「建築」と「不動産」が分かれている限り、この提案は本当の意味で一体とはなりません。

■ 売りたい人と探している人
家を手放したい方がいる。家を探している方もいる。けれど、双方がうまく出会えていない。その間に立てる立場にいながら、制度上、関わることができない。そのもどかしさが、今回の不動産業を始めるという決断の大きな理由です。

■ 移住後の“その後”
丹波篠山に移住して来られた方の中には、地域との関係づくりに悩まれる方もいらっしゃいます。移住して家は建てたけれど、その先はどうだろう。本当の意味でこの町に溶け込むまで、見守る存在でありたい。それもまた、地域工務店の役目だと思うのです。

――建てる会社から、つなぐ会社へ
私たちはこれから
・守る
・活かす
・つなぐ
という役割も担ってまいります。