古民家・旧家の再生
世紀を超えて伝承する匠の技、家族の思い出
ご先祖様より引き継がれてきた築50年、70年、100年を超える民家。大工の技や木の温もり、そして何より家族の思い出に溢れています。 しかし、時代の移り変わりとともに狭い、暗い、段差がある等の不満。老朽化による耐震性、耐久性の不安もいくつか出てくるものです。そこで当社では旧家ならではの持ち味を残しつつ、使い勝手の悪くなった箇所には現代の技術を取り入れ、思い出の詰まった家をよりよいかたちで次世代に残すリフォームを行っております。
※工程は家の状況により異なります。この施工例は二つの現場写真を使用しています。
1.既存住宅の調査・設計
一級建築士の資格を持つ社長がお客様のお宅にお伺いし、
綿密な調査の上、長年の経験と技術により施主様のご希望やご予算に応じて的確な設計を致します。
I様邸当時お店をされていた施主様が大事に保管していた70年前の新築当時の貴重な写真です。 |
N様邸築103年の旧家です。思い出の詰まった木材を残し近代的な設備を加えたリフォームをされることになりました。 |
2.解体と基礎の強化
不要な部分と長年の月日とともに老朽化し強度が不足している部分の解体を先行します。基礎のない住宅は家を持ち上げて鉄筋の入ったコンクリートで基礎を作ります。必要であれば家を移動、または回転する事もできます。(曳き屋工事)
I様邸 |
N様邸 |
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基礎施工状況 | 基礎施工状況 |
基礎完了 | 土蔵の移転工事状況です。 人の背丈より高く上げることも出来ます。 |
3.土台・柱の修繕
大切な家を守る為にも重要な土台と柱です。
当社自慢の骨太の木で頑丈な土台と耐久性に優れた柱を追加修繕します。
I様邸 |
N様邸 |
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土台取付 | 柱の施工 |
4.梁などの補強後、増築部分等の建て方
現在までの梁や柱を新しい木材で補強します。
また、間取りの変更などに伴う増築も同時にします。ご覧のように丸桁の入れ替え、新設も行います。
I様邸 |
N様邸 |
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増築部分の建て方 | 増築部分の建て方 |
縁側の丸桁を新しく入れ替えました。 | 取り合い部分の建て方と瓦の撤去を同時に行いました。 |
5.屋根の補修
古くからの民家では瓦屋根が一般的ですが、瓦を土で固定させ屋根にのせていた為10トンとも20トンともいわれる土が瓦の下にのっています。月日と共に土がもろくなり瓦がずれ落ちたり、阪神淡路大震災ではこの土が崩れることで被害が広かった経緯があります。
当社では土を全て降ろし、もろくなっている下地を取替え、防水紙を張り、地震でも崩れにくいとされている瓦桟に瓦を引掛け3列ごとに釘止めする施工法でリフォームしています。
さらに伝統工法であるむくり屋根、掛瓦等の技術も駆使しています。
I様邸 |
N様邸 |
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古い瓦の撤去 | 土を取り除く |
野地板貼り | 瓦葺き |
6.内部造作工事
床の補強などを行います。
I様邸 |
N様邸 |
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根太はひのき60角、断熱材はスチレン40m/mを使用。 | 古い木材と新しい木材をうまく組み合わせ梁の補強をします。 |
施主様が(土壁)荒壁塗りをご希望でしたので小舞下地の上、土壁を塗りました。 | 土壁塗り |
7.外部造作工事
壁仕上げなどを行います。
I様邸 |
N様邸 |
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当社専属の左官による壁仕上げです。 | 伝統のむしこ窓など、持てる技術をすべて尽くしました。 |
8.古き良き様式と近代的設備で新しいくらしへ
当社は門・塀・庭園など、外構工事も同時に設計施工致します。
I様邸 |
N様邸 |
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外観 | 外観 |
玄関 | 改造前に玄関土間に使用されていた格子戸を ホールの間仕切りに再利用しました。 |
廊下 | 玄関ホールの天井を見上げた写真です。 |
和室 珪藻土の壁 | 古い柱梁はサンダーでススなどを取った後 古色あわせの塗装をしました。 |
いかがでしたでしょうか。ご参考になれば幸いです。
伝統の技術と技を守り伝える若き匠達が責任を持って「いい仕事」をさせて頂きます。
旧家の再生・古民家再生のご用命はぜひ中井工務店におまかせ下さい。