傷んだ柱の足元を修理しています。

最近古民家の改修工事をたくさんの方からご用命いただいております。感謝!感謝!

そして必ず出てくる仕事がこの写真の柱の足元の修繕です。

古民家は今のようなコンクリートの基礎が無く石の上に建っている場合がほとんどでその石の周りも土がそのまま見える状態になっています。

その為地面からの湿気やシロアリによる被害や腐りがあり構造的にも非常に不安定になっているので被害のある柱の足元を健全な材料に置き換えます。

もちろん柱1本を丸ごと取り替えられればいいのですがすでに屋根があったり梁桁の木組みの関係で1本丸ごと取り替えられない場合に足元の修繕を行います。

この作業を「柱の根継(ねつぎ)」といい写真のような加工の仕方を「金輪継(かなわつぎ)」と言います。

 

 

金輪継は柱の全方位に対して力を受ける事が出来ますので柱の継方としては優れていると言えます。

写真はちょうど大工が施工した直後なので昔の材料(黒光)、新しい材料(白木のまま)がよくわかっていただけると思います。

この後でっぱったところを削り合わせて色合わせをして完成です。

当社ではこのように何気ない部分でもできる限り建物にとって良い方法で工事をしていきます。

でも最近はこのように丁寧な加工をする大工が減ってきたと聞きます、それは大工さんが工務店からの請負になってきたからです。

「請負」とはこの現場をいつまでにこの金額でやってくれと頼まれて仕事をすることです。

そうなると少しでも早く現場が終われば多くのお金がもらえるので手間のかかる仕事をしたがらなくなります。

当社では大工のほとんどが社員大工もしくは専属の大工になります。そして月給制になりますので手の込んだ仕事もじっくりと腰を据えて取り組む事が出来ます。

社長の私から見るとこだわりすぎていい加減早くやってよ!って思うこともありますが・・・

今回は少し長くなりましたが、素晴らしい大工技術の紹介でした。

 

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る